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心理療法

この領域に詳しい心理学者や精神科医は、FND患者に多くのことを提供することができます。

一般病院、リハビリテーション、ペインクリニック、慢性疲労症候群へのサービスなどに勤務する心理士は、この領域に精通していると思われます。リエゾン精神科医や精神神経科医は、間違いなくこの分野に精通しているはずです。

心理学・精神医学とFNDに関する誤解

多くの患者は、ストレスを感じることなくFNDを発症します。症状が突然現れたり、身体的な損傷に関連して起こったりしますし、またストレスはその症状があることだけ!ということもあります。

また、ストレスがかかった時にFNDを発症する人もたくさんいます。しかし、これはストレスが唯一の要因、あるいは主要な要因であることを意味するものではありません。

もちろん、人生のストレスは、最近でも昔でも、すべてを悪化させますし、人によってはFNDの大きな原因になることもありますが、多くの人にとっては、それほど重要なことではありません。

多くの人は、他の人が心理学者や精神科医に会う必要がある理由は理解していますが、自分がそうだとは考えにくいです。もし、あなたが治療の「すべての手段を講じる」ことを望むなら、そのためには、自分の偏見を捨てなければならないかもしれません。

また、精神科医や心理士にかかると、昔ながらの精神分析のような話し合いや『治療』が行われると思われることもあるようです。古典的な(そして間違った)考え方は、精神科医が「あなたの子ども時代のことを教えてください」と言い、あなたがこれまで抱えていたあらゆる秘密を打ち明け、精神科医があなたがどうしてこのような状態になったのかを話すというものです。

精神科医や心理学者に会っても、このようなことはめったにありません。過去に起こったことを探求することは、人によってはとても役に立ちます。しかし、そのような探求は、通常、あなたのことをよく知った人が行うものです。

「原因」のページで説明したように、人々がFNDになる理由を特定することは非常に難しい場合があります。時には、「あなたはFNDや機能性障害に対する脆弱性があるので、どうしたら改善できるか考えてみましょう」と言うだけで十分な場合もあります。

では、なぜ心療内科・精神科を受診する必要があるのでしょうか?

よくある、そして妥当な質問は、”話すことで、実際にどのように私の症状改善の助けになるのか?”ということです。

これらは、「話す」ことが助けになる一般的な方法です。

  1. 自分の体調を把握する時間長くすることができる: 例えば、それはよくあることで、あなたのせいでもなく、想像でもなく、病気のせいでもなく、神経系の機能に潜在的にある可逆的な問題であるということを理解することです。このことを理解するには長い時間がかかりますが、心理学者がそれを手助けしてくれます。
  2. 回復を妨げている可能性のある行動についての話し合い: 例えば、慢性的な腰痛と脚力の低下で、運動すると痛みが強くなることがあります。これまで腰を動かすことを避けてきたのは、腰をさらに痛めてしまうかもしれないという不安があったからかもしれません。痛みを一時的に悪化させても、腰を傷めることはないと理解することで、腰をもっと動かしてみることができるようになるでしょう。
  3. 回復の妨げになっている思考についての話し合い: 例えば、解離性発作のある人は、また発作が起こるのではないかと、とても心配になることがあります。例えば、スーパーマーケットや階段を下りるときなど、発作を予期すればするほど、発作が起こりやすくなります。
  4. 気分の落ち込みや心配といった感情を把握する: 例えば、あなたの症状は、しばらく続いているかもしれませんが、うつ病、不安神経症、パニック障害などの症状を発症している可能性があります。あまり一般的ではありませんが、心的外傷後症状、強迫観念、摂食障害など、他の症状も認められることがあります。
  5. 問題解決型: 人生の問題の多くは、簡単に解決できるものではありません。しかし、借金の問題をどう解決するか、いじめに遭っている子供をどう救済するかなど、日常の厄介事には、思いもよらない解決策があるかもしれません。問題が1つでも減れば、全体として解決することができます。
  6. 心的外傷の特定: FNDを持つ人の中には、FNDの症状を持ちやすくするような、強いトラウマとなる出来事を経験している人がいます。そのような出来事には、子どもや大人になってからの不利な体験が含まれるかもしれません。たとえば身体的・性的虐待は、その後の人生において解離への脆弱性を促進すると考えられます。トラウマに焦点を当てたセラピーは、そのような場面で役に立つかもしれませんし、FNDの人の多くは、困難な経験について話したり処理したりするために、積極的にそのような助けを求めています。

これらをまとめてみると、「話す」ことがいかに有効であるか、驚くかもしれません。

心理学者や精神科医は、そのアプローチに大きな違いがあります。かかりつけの医師や神経科医に、誰に診てもらうのが一番効果的か相談してみるのもよいでしょう。

このセクションは、いずれバージョンアップされる予定です。

FNDにおける心理療法のエビデンスを確認したい場合は、最近の有用なレビューがあります。Gutkin et al 2021.

また、FNDに対する最大の心理療法試験の結果がどうであったかは、CODES試験の映像 でご覧いただけます

[翻訳者:是木明宏]