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薬物療法

注意事項:特に、薬の服用開始や中止の際には、必ず医師にご相談ください。このウェブサイトでは、特定の薬を推奨しているわけではありません。

薬を飲まなくてもFNDを改善することはできますし、薬を飲まなければならないと感じる必要は誰にもありませんが、時には役に立つことがあります。

FNDに役立つことがある薬

医師は、あなたの症状を改善するために、薬物療法を提案しているかもしれません。最も一般的に使用される薬の種類は以下の通りです。

  1. 抗うつ薬 – 古いタイプの「三環系」(アミトリプチリン、イミプラミン、トラゾドンなど)と新しいタイプのSSRIまたはSNRI(フルオロキセチン、セルトラリン、シタロプラム、デュロキセチン、ベンラファキシン、ミルタザピン、パロキセチンなど)と呼ばれるものがあります。
  2. 神経障害性疼痛への鎮痛剤 – この目的で抗うつ剤もしばしば使用されます。例えば、アミトリプチリンやデュロキセチンです。

FNDで通常役に立たない薬

薬物療法は、それだけで症状を改善することはほとんどありませんが、睡眠の促進、痛みの改善、気分の落ち込みの改善、不安の軽減に有効です。

薬を飲まなくてもFNDを改善することはできますし、薬を飲まなければならないと感じる必要は誰にもありませんが、時には役に立つことがあります。薬を飲むのが好きな人はいませんが、もしあなたが自分の症状にとても困っていると感じているなら、色々と考えてみても良いでしょう。

でも、抗うつ剤なんて飲みたくない、うつ病じゃないし!

あらゆる種類の機能性障害(運動障害や解離性発作といった機能性神経症状に限らず)を持つ人々に抗うつ薬を投与したすべての研究をレビューしたところ、薬を飲んでいる人は、飲んでいない人に比べて3倍も良い結果を得る可能性が高いことがわかりました。

興味深いのは、患者さんがうつだと感じているかどうかにかかわらず、このような結果が得られたということです。

“抗うつ薬 “は、うつ病でない人の不安にも有用な効果を発揮しますので、そのような状況で抗うつ薬と呼ぶのは正確ではありません。

アミトリプチリンのような古い抗うつ薬は、何十年も前から存在しています。これらはうつ病の治療のために開発されましたが、医師は、うつ病であるかどうかに関係なく、痛み、睡眠障害、過敏性膀胱などの症状の治療に非常に有効であることを知っています。

例えば、顔にひどい帯状疱疹がある場合や坐骨神経痛がある場合、アミトリプチリンは神経痛(「神経障害性疼痛」とも呼ばれます)を和らげるのに最も効果的な薬剤となる可能性があります。

でも、抗うつ薬って中毒性がありますよね?

患者さんが抱く大きな不安のひとつに、抗うつ薬に依存性があるのではないかということがあります。これは、バリウム(ジアゼパム)や睡眠薬(Temazepam)のような精神安定剤と抗うつ薬を混同していることが原因であることがよくあります。

抗うつ薬が、薬を渇望したり、同じ効果を得るためにもっともっと薬を欲しがったりする「中毒」状態になるというエビデンスはありません。

抗うつ薬の種類によっては、薬を止めたときに症状が出ることがあります。その場合、これらの離脱症状は通常、1週間ほどで終わります。

患者さんによっては、この離脱症候群や薬そのものが引き金となり、症状が長く続くと報告する人もいます。

そのため、個々のケースにおける薬のリスクと利点について、医療専門家と相談をする必要があります。

習慣になりやすい他の錠剤には、ココダモールやジヒドロコデインなどのコデイン入りの錠剤や、ジアゼパム、ニトラゼパム、ロラゼパムなどのベンゾジアゼピン系の薬があります。

またガバペンチンやプレガバリンを服用しなくなった患者にも禁断症状を認めます。

でも、アミトリプシリンを飲んだら、ゾンビになっちゃったんです。

機能性の症状を持つ患者が、アミトリプチリンのような薬を試して、悪い経験をすることがあります。これは、最初に投与する量が多すぎた、あるいは、期待される効果について適切な説明がなされなかったことが原因である可能性があります。

機能性の症状のために抗うつ薬を服用する患者さんは、特に初期には通常より多くの副作用を経験することがよくあります。

通常、最初の1、2週間は何らかの副作用があると考えるのが賢明でしょう。これらの副作用には、眠気、吐き気、そして時には(薬物によっては)ある程度の興奮が含まれることがあります。その後、副作用は消失することが多いです。薬の効果はすぐに感じられるかもしれませんが、違いが出るまで6-8週間かかるかもしれません。

薬を飲んでいるが、何の効果もありません

これは、投与量が少なすぎるか、十分な期間を経ていないか、あるいは症状に対して何の効果もないからかもしれません。抗うつ剤が効かないかどうかを判断するには、12週間ほど服用を続ける必要があります。

誰もが薬物療法の恩恵を受けられるわけではありません。

[翻訳者:是木明宏]