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機能性発声・嚥下症状

機能性発声・嚥下症状の代表的なものは以下のものがあります。

不明瞭な発話

不明瞭な発話(構音障害)は、正常な場合とそうでない場合があります。何も飲んでいないのに、少し「酔っている」ように聞こえることがあります。疲労が増すにつれて悪化する場合は、重症筋無力症の診断がうたがわれますが、機能的な症状でも起こりえます。

吃音(きつおん)

これまで吃音であったことのない人が、後天的に吃音を発症することがあります。後天性吃音は、言葉の末尾ではなく、途中に空白ができることが多く、発話がためらわれることがあります。また、すべての単語の始まりにためらいがある場合もあります。また、て,に,を,はなどの助詞が文章から抜けてしまう電報のような発語も起こりえます。

単語検索の困難さ

これは、言葉の症状というよりも、むしろ「思考」(認知)の症状です。

―正しい単語が出てこない

―文中の単語がごちゃごちゃになる

―言葉が間違って出てきたり、無意味な言葉として出てきたりする。

-「電車の駅」ではなく「電車の絵描き」と言う。

ささやき声・かすれ声(発声困難症)(Dysphonia)

喉の痛みや声帯の異常によるものでないことを除けば、喉の痛み(喉頭炎)のときに出るような発声で、ずっと長く続きます。これは機能性発声障害と呼ばれることが多いです。通常、耳鼻咽喉科で検査され、なにか原因がないことを否定することが重要です。症状が出たり、良くなったりすることもありますし、喉頭炎がきっかけで発症することもありますが、喉頭炎が良くなっても声帯は正常に機能することができません。

時には、完全に言葉が出なくなることもあります。これは機能性失語症と呼ばれます。ある状況下では、他の状況よりも話すことが簡単に感じられることがあります。

外国語訛り症候群

さまざまな神経疾患によって引き起こされますが、FNDである場合もあります。この問題を持つ患者によって運営されているフェイスブックグループやテキサス大学ダラス校のビル・カッツが運営する外国訛り症候群についてのサイトもあります。

嚥下障害

一般的に、FNDの人が嚥下障害を経験する際、“喉の上部に何かが詰まっているような感覚”を経験します。これは何も飲み込んでいないときにも起こり、飲み込むことが困難になることもあります。この症状は、しばしば咽頭球症と呼ばれます。嚥下障害は通常、まず耳鼻咽喉科で器質的疾患がないかを見てもらうことが重要です。咽頭球症の人は、胃酸逆流がある場合が多く、必ずしも、この症状の原因ではありませんが、胃酸逆流の治療も有効です。

咳には様々な原因があります。機能性咳嗽は、大きく吠えるような咳であったり、ちくちくとした「過敏性」咳であったりします。咳は通常、まず呼吸器科の医師に他の呼吸器疾患がないかを確認してもらった方がいいでしょう。

なぜ私の検査は正常なのでしょうか?

このような発声および嚥下障害では、神経系はすべて正常であり、ある特定の時間に正しく機能しないことが原因です。

医師は症状と診察で、この診断を下します。診断は、機能性障害にのみ見られる典型的な症状や検査所見に基づいて行われます。

通常の画像検査や検査は診断に役立ちますが、診断は神経科医のほかに、機能性発声障害の場合は耳鼻咽喉科医、咳の場合は呼吸器科医が行ないます。言語専門家(言語療法士や言語病理医と呼ばれることもあります)は、発声や嚥下に関する専門知識を持っており、多くの場所で診断の決定や確認に深く関わっています。

治療法は?

言語療法の役割については、ほかのページで詳しく説明しています。

[翻訳者:植田恵介]